心の在り方 R&D

物も情報も不自由なく取得できる時代なのに、心は晴れずなかなか幸せになれない。心穏やかに少しでも心豊かに生きていけるようにしたい。

人生は有限

人生は有限であると初めて思ったきっかけは、大学時代の研究である。4年になって研究室に配属され、1年間実験をしたり論文を読んだりしながら専門性を深めて卒業論文を作り上げた。実験から得られた結果のうちの大半が失敗であり、新たな知見を見出せた成果は2つのグラフにまとまった。1年間もがいてもたったそれだけしか価値を創造できなかったことに愕然とし、研究のような道なき道を創り出すには相当な時間もエネルギーもかかることを身を持って学んだ。
ビジネスにしても日常の業務を日々こなしまくっても、ほんとに価値ある成果は1年で数えられるほどしか挙げられないのではないか。プロジェクトによっては何年もかけて成果が出るか否かではないか。そう考えると社会人として40年位働くことになれど、成し遂げられることは限られる。人生は有限であり、人間は全能でもない。
人生で多くの時間を割いて取り組む仕事でさえも、できることは数知れている。社会人のプライベートの時間はそう多くはない。結婚したり、子供ができれば、ほとんど時間の余裕はなくなるだろう。何に重きを置くか熟考しないと時間はすぐに経ってしまうことが目に見えている。人生の有限性を意識して、もっともっと思考しなければならないと思う。

就職活動をした際に、訝しげに思いながらも「自己分析」をした。どのようなことに価値を置いて、何が得意で、どういった人生を歩んでいきたいか。当時はそれほど深く考えていなかったが、自分の歩みたい生き方を考えることは非常に大切だと痛感し、最近になって力を入れて取り組み始めた。どういったことを重視し、どこに時間やお金などのリソースをつぎ込むか。取捨選択をし続け、良い方を選び続ける。そういったことを繰り返していくと限りある人生の濃度が色濃くなっていくんじゃないかと思う。