心の在り方 R&D

物も情報も不自由なく取得できる時代なのに、心は晴れずなかなか幸せになれない。心穏やかに少しでも心豊かに生きていけるようにしたい。

情報に期待するもの

本屋さんにはいつも多くの人がいて、目的は人それぞれだろうが、人はみな「情報」を求めている。目的の情報が明確に決まっている人もいるだろうが、人々の本の探し方からは「思ってもいなかった情報」を探しているように思える。普段は自分の知識からなる世界観で生きているが、来店者はそれを拡張してくれるような「何か」を求めていそうだ。答えが有るような無いような微妙ななか、新たな気づきを得られる1冊を求めてゆらりゆらりと本屋を歩く。書店とはそうしたサプライズな知的喜びをときどき与えてくれるエンターテイメント施設でもあるのだ。

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ネットサーフィンもよく似ているのかもしれない。ネットの海を回遊する目的の1つは時事問題を知っておくことだろう。それ以外では想像を超える「何か」を求めてページをまたいでいくのだろう。目的の情報があれば検索をするだけで事足りるが、そこから派生する違う情報へと渡りゆくのは知的好奇心を満たすことに他ならない。つい10分前には考えもしなかったことに対して、興味が赴くままに熱中していくのはなんだか面白い。インターネットはそういう楽しさも味わさせてくれる。

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情報というのは摩訶不思議な役割を果たす。新たな知識獲得だけでなく、脳を愉快にさせる、おそらくはドーパミンなどの脳内物質を放出させる、働きもあるのだろう。そうしたことを理解しながら、仕事の場合は効率性を求めて知的関心が涌いても必要な情報取得にとどめ、プライベートでは楽しめるだけ情報を満喫すればいい。それにしても、情報は頭を揺らせてくれる面白いものだなと思う。