心の在り方 R&D

物も情報も不自由なく取得できる時代なのに、心は晴れずなかなか幸せになれない。心穏やかに少しでも心豊かに生きていけるようにしたい。

生きる意味を見つけること

ちきりんさん著書「多眼思考」を何度か読んでいて、最初はなんとも思わなかったが、何度目かでハッと気づかされる言葉がある。p.032の以下も文もその一つだ。

愛する人が存在してると、生きる意味とかを問う必要がないのでとても楽です。

恋人を失ったときに、この文章が脳にがつんと当たったかの如く理解できた。

恋愛をしているときは、自分を磨きたい高めたいという思いを常に持っていた。恋人にかっこいい姿を見せたいと背伸びしたい気持ちや、少しでも幸せな思いを感じて貰いたいという気持ちが推進力となり、何事にも自然とやる気が湧いてきていた。そして、勉強、仕事、家事、男磨きに打ち込むことで充実感を味わえ好循環のサイクルで生活を謳歌していた。それが、恋人を失ったときに気持ちが一変する。色鮮やかな日々の生活から、希望の三原色を失ったかのように、味気のないモノクロの世界に打って変わった。無機質にしか感じない暮らしは、様々なやる気を奪っていった。あれほど面白かった本はつまらない文字の羅列にしか見えなくなり、仕事では成功するイメージがぼんやりとしか描けなくなり、家事も男磨きも必要最低限のレベルとなった。心の奥底からそれらを欲していたのではなく、恋人がいるから明確な目標を見出し頑張れていたことに気づいた。これが「愛する人の存在が、生きる意味」を見つけさせてくれていたのだと心に落ちた。


暗黒の大学時代に見つけた唯一の希望は家族への思いだけだった。(※1)これらも上記とほぼ等しいのかもしれない。生きる意味でもあったと思う。20歳前後の私にはそれ以外に答えは見つけられなかったからだ。


恋人への未練が断ち切れず、心に空洞が空いた今こそ、生きる意味を再度問いかける時なのかもしれない。生きていれば辛いことが一杯あるのに、どうして生きてゆくのか。どこを目指し、何を手に入れようとするのか。「愛する人」以外に本物の希望を見つけた時、人生が今よりも面白くなる気がする。生きる意味を探すことは非常に難解なテーマだと思う。そのためにも自分と向き合い続けたい。愛する人+それ以外の生きる意味を見つけたときに、人生の素晴らしさは更に加速するのだろう。未来への希望を忘れないようにしよう。


※1 希望をもつこと - 心豊かに生きていきたい

参考

「多眼思考」を思考する - 心豊かに生きていきたい